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工業用監視・制御装置|RoHS|追加4物質

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工業用監視・制御装置のRoHS規制は, 2021年7月22日からが開始されます。早めの対応をお勧めします。

 

追加規制物質

2015年6月4日発行の欧州官報(EU)2015/863により、RoHS指令(2011/65/EU)の規制物質として従来からの6物質に加えて4種のフタル酸エステル類(DEHP、BBP、DBP、DIBP)が規制物質に追加されています。

  • DEHP(フタル酸ジニエチルへキシル)(0.1%)
  • BBP(フタル酸ブチルベンジル)(0.1%)
  • DBP(フタル酸ジブチル)(0.1%)
  • DIBP(フタル酸ジイソブチル)(0.1%)

 

家電製品やIT・通信機器では既に規制が開始されていますが、一般産業機械に使用されている工業用監視・制御装置(制御盤)については, 2021年7月22日からRoHS IIIの規制が開始されます。猶予期限はあと1年に迫ってきました。早めの対応をお勧めします。欧州委員会の公式サイト (外部参照)

 

解説

RoHSは危険物質の制限の略です。RoHS指令は現在、電子機器および電気機器の製造時に10種類の危険物質の使用を制限しています。

RoHS Iが施行されて以降、追加の物質に対する制限が追加されました。2011年に、最初の改正が指令2011/65 / EU(RoHS II)の形で行われました。2015年、指令(EU)2015/863(RoHS III)は、次の4つの追加制限物質をリストに追加しました。

製品がRoHSの範囲に該当する場合、RoHS IIおよびRoHS IIIは代替品ではなく、最初の指令の修正であることに注意することが重要です。元のRoHS指令で概説されている規格を考慮し、製品がRoHS IIおよびRoHS IIIで概説されている追加の物質制限に準拠していることを確認する必要があります。RoHSマークは、適合物質の証明として、世界の他の地域でも自主的に広く使用されています。

 

カテゴリ別の規制開始時期

今回追加された4物質(合計10物質)の規制開始時期は、カテゴリ毎に定められています。

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MSDコンサルティング