機械安全の法律・規格と設計手法

安全な製品を設計・製造するために必要な法律・規格の情報を紹介しています。

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火災防止の要求事項|機械指令の基本的な健康と安全の要件(EHSR)

機械によって発生する火災は、機械自体や周囲の設備や建物を損傷または破壊する可能性があるり、人や財産に深刻な損害をもたらします。火災の危険性の評価には、火災を開始するために必要な3つの重要な要素を特定して評価することが含まれます。

  • 燃料:機械に組み込まれた、または機械によって使用または製造された可燃性物質または物質
  • 酸素:空気または酸化性物質
  • 点火源:機械的または電気的機器からの火花、静電気の放電、高温の表面、材料または物質、炎など

今日は、Essential Health and Safety Requirements (EHSRs) の必須要求事項の中から1.5.6 の火災について解説します。

1.5.6 火災(Fire)

機械類は、機械類自体または機械類によって生産・使用されるガス・液体・塵埃・蒸気またはその他の物質によってもたらされる火災や加熱の如何なるリスクも回避するように設計・製造されなければならない。 

火災に対しての方策

火災は機械のみならず周囲の設備や建物を損傷または破壊する可能性があるため、 機械によって発生した火災は、人と財産に重大なリスクをもたらします。火災のリスクを軽減するには、次の3つの要素に対して方策を行う必要があります。

  • 可燃性物質の組み込み・使用・製造を回避または削減する。
  • 機械自体の過熱や材料の過熱を防止または検出し火災発生をくい止める。
  • 人の酸欠のリスクが無い状態では酸素濃度を低下させる。

上記の方策では適切なリスク低減ができなき場合は、火災の影響を制限するために補完的な保護措置を講じなければならない。 そのような措置は、たとえば、機械のシールドまたは囲い込み、火災検知、警報、および/または消火システムの取り付けが含まれます。 必要な措置は、火災に対するリスクアセスメントに基づいて実施されます。

火災のリスクを評価、防止、および保護するための一般仕様は、EN ISO 19353に記載されています。

 

 

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