機械安全の法律・規格と設計手法

安全な製品を設計・製造するために必要な法律・規格の情報を紹介しています。

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機械の安定性に対する要求|機械指令の基本的な健康と安全の要件(EHSR)

製造者は、機械類を設計・製造するときには、機械の予測可能な寿命の中で、機械類とその装置や付属品の安定性を考慮しなければなりません。

機械指令の基本的な健康と安全の要件 Essential Health and Safety Requirements (EHSRs) の必須要求事項の中から1.3.1 の安定性不足のリスクについて解説します。

 

1.3.1 安定性不足のリスク(Risk of loss of stability)

機械類およびその構成品・装備品は、輸送中・組立て中・取外し中・その他のすべての機械類にかかわる作業中における転倒・落下又は制御できない移動を回避するために十分に安定でなければならない。

機械自体の形状、または意図された据付条件から十分な安定性が得られない場合は、基礎に関する適切な対策が取扱説明書に含めて明示されなければならない。

 

たとえば、機械の形状や使用方法、取付け、設置される予定の表面または構造の特性、重量分布、動きによる動的効果の考慮が含まれます。 機械自体、その部品または機械によって処理または保持される要素、振動の影響、風圧などの外力、および雪や氷などの気象条件の影響も考慮しなければなりません。

機械の安定性が、傾斜、地形、負荷などの使用条件に依存する場合、機械が安定性に要求される条件は、製造者が取扱説明書で指示しなければなりません。
機械の安定性のために、使用または設置時に特定の措置を講じる必要がある場合については、固定に必要な規定を機械の設計と建設に組み込む必要があります。また、必要に応じて設置者が講じる措置は製造者が取扱説明書で指示しなければなりません。

 

 

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