取付け間違い防止の要求事項｜機械指令の基本的な健康と安全の要件（EHSR）

機械指令の基本的な健康と安全の要件 Essential Health and Safety Requirements (EHSRs) の必須要求事項の中から1.5.4 の「取付け間違い」について解説します。

SKYbrary Aviationの記事によれば、航空業界の調査によると、飛行中のすべてのエンジン停止の20％が、メンテナンスエラーに起因しているとのことです。例えば、次に示す一般的なメンテナンスエラーのうち赤の部分は「取付け間違い」が原因になっています。

• 電気配線の不一致
• 飛行機に残ったゆるい物体
• コンポーネントの誤った取付
• 間違った部品の取付
• 不十分な潤滑
• アクセスパネル、フェアリング、またはカウリングが固定されていない
• 燃料またはオイルキャップと燃料パネルが固定されていない

Maintenance Error - SKYbrary Aviation Safety

1.5.4　取付け間違い(Errors of fitting)
取付け間違いは、部品の取付けや再取付けの際に起こり易く、危険源になり得る取付の間違いはについては、その部品の設計・製造によって、またはそれが不可能な場合、該当の部品自体やその収納ケース上への表示情報によって、取付け上の誤りを防止しなければなりません。指示がリスクを回避するために知ることが必要である場合は、同じ指示情報が運動部品上におよび/またはその収納ケース上に表示されなければなりません。

必要な場合、取扱い説明書はリスクに関する更なる情報を記述しなければならない。

誤った接続がリスクの源になり得る場合は、設計によって、またはそれが不可能な場合は、接続される要素上に、また適切である場合には、接続手段上に情報を表示することによって、正常でない接続ができないようにしなければならない。

機械の設置中に部品をメンテナンス目的での取り外し機械に取り付けた場合、または機械を新しい場所に移した後、または部品を取り付けた後に部品を再取り付けした場合に発生する可能性のあるリスクを扱います。
使用者や使用者の管理下での取り付けや取り外し、再取り付けが予想される機械部品に適用されます。他の部品の正しい取り付けは、メーカー独自の生産システムによって保証されなければなりません。

不正確な取り付けまたは再取り付けが予見可能であり、リスクを引き起こす可能性がある場合、機械および関連部品とそれらの固定システムの設計と構造によって、実行可能な限りそれを防止する必要があります。たとえば、取り付けられる部品と機械の受け側部品の非対称形状を一致させることで、部品を間違った方法で取り付けることができないようにすることができます。混乱しやすい部品に個別の固定システムを使用すると、同じ効果を確実に得ることができます。設計ソリューションが実用的でない場合、取り付けのエラーを回避するために必要な表示は、機械部品またはそのハウジングに表示する必要があります。

チェーンやベルトなど、特定の方向に取り付けるなければならない可動部品について、取付け間違いを回避するための表示は、機械に関する情報と警告に関連する項目になります。必要に応じて、製造者の指示は、取付け間違いを回避するために取られた措置に関する詳細情報を提供し、必要に応じて、関連する部品に表示された情報の説明を提供しなければなりません。

例えば、助手席に装着するチャイルドシートについては、次の警告ラベルで指示されています。

接続のタイプの機器の間違いには。例えば、エネルギーまたは流体の供給への機械の接続、または牽引機械の制御システムの自走式機械またはトラクターの制御システムへの接続が含まれます。このリスクへのアプローチ一般的なフィッティングミスの防止と同じです。実行可能な限り、リスクを引き起こす可能性のある接続エラーは、接続する要素の設計によって、たとえば、異なる直径、ねじ山、または接続システムを使用することによって回避しなければなりません。カラーコードなどのマーキングは便利ですが、設計手段の代わりにはなりません。ただし、設計手段が実行可能でない場合は、接続する要素、および適切な場合は接続手段に必要な情報を表示しなければなりません。

MSDコンサルティング