機械安全の法律・規格と設計手法

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主題(テーマ)を最後まで意識し続ける!|相手にわかりやすく伝えるために

日頃は安全のことの話をしていますが、今日は「相手にわかりやすく伝える」ための技術を紹介します。私自身は、文章を書くのはどちらかといえば苦手ですが、仕事柄そんなことは言っていられません。だから、技術者として文章の書き方を論理的に学んできました。その一部を紹介してみます。

 

資料を作成する時、まず行わなければならないことは何でしょうか?

答えは、主題(テーマ)を確認することです。

相手の心に刺さる・相手が興味を持つ主題(テーマ)でなければ、相手に資料を読んでもらうことはできません。ビジネスでは時間は限りある資源です。相手に読んでもらうことのできない、言い換えれば、お客様や上司が興味を抱かない資料を作ることはビジネスでは無駄な作業に他なりません。「そもそも主題(テーマ)は何であるか」これを見つけ出すことが重要です。自分の言いたいことではなく、相手の立場の相手の目線で考え、組織やチームの課題として扱うべき主題(テーマ)は何かを意識して主題(テーマ)を見つけ出すことです。

 

主題(テーマ)を最後まで押さえ続ける!
主題の確認と同時に重要な事は、主題(テーマ)を最後まで押さえ続けることです。資料の主題(テーマ)が途中で変わってはいけないということです。主題(テーマ)というのは強く意識していなければ、資料を作っているうちに曖昧になっていくのが普通です。
たとえば、会議をしているうちにいつの間にか話が脱線してしまって、もとの会議のテーマに戻ることなく終了時間にいなってしまった。こんな経験はありませんか? 主題(テーマ)が途中で変わってしまう会議、これはダメな会議です。資料作成も同じことが言えます。主題(テーマ)が途中で変わってしまっては、まとまりのない、よく分からない資料になってしまいます。主題(テーマ)を最後まで意識し続ける、これがポイントです。

 

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イシューからはじめる
資料を作成する時、まず主題(テーマ)を確認するという行為は、コンサルティング業界で使われる「イシュー(issue)」を特定するという言葉に近いと感じます。イシュー(issue)という英語は、"the issue of global warming"「地球温暖化問題」や"economic issues"「経済問題」の言葉が示すように、日本語では問題という意味の言葉ですが、カタカナのイシューは次の意味で使われています。

論理を構造化する際に、その場で「何を考え、論じるべきか」を指す。 「イシューを特定する」とは、「何を考えるべきか」「受け手の関心は何か」を熟考し「考え、論じる目的」を押さえることを指す。
(MBAグロービス経営大学院)

 

主題(テーマ)を相手と共有しよう
主題(テーマ)が決まれば、それを実現するためにチームは動くことができます。一方、主題(テーマ)を示さなければ、人を動かすことはできません。適切な主題(テーマ)を見つけ出すことは資料を作成する上でも、チームで仕事を進める上でも重要なポイントです。例えば、1961年5月25日 の米国大統領ジョン・F・ケネディの議会演説で明確な主題(テーマ)を演説したからこそ、人類は月に到達することができたのです。

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まず私は、今後10年以内に人間を月に着陸させ、安全に地球に帰還させるという目標の達成に我が国民が取り組むべきと確信しています。この期間のこの宇宙プロジェクト以上に、より強い印象を人類に残すものは存在せず、長きにわたる宇宙探査史においてより重要となるものも存在しないことでしょう。そして、このプロジェクト以上に完遂に困難を伴い費用を要するものもないでしょう。
【ウィキペディア(Wikipedia)】

 

主題(テーマ)を最後まで意識し続ける、是非とも資料を作成するときに実践してみてください

MSDコンサルティング