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EU適合宣言書の作成ガイド |低電圧指令編

CEマーキングのEU適合宣言書の作成方法のガイドブックの紹介です 

はじめに

この「EU適合宣言書の作成ガイド 低電圧指令編」は、CEマーキング自己認証者のためにEU適合宣言書の書き方を解説したガイドブックです。前ガイドブック「機械指令編」に続く第二弾です。

低電圧指令のEU適合宣言書は、機械指令のそれと比べ宣言書に対する特別な要求も少なく比較的容易に作成できるものの、実際に製造者自身が作成する場合には、記載に戸惑う部分があります。このガイドブックは、作成するときに陥りがちな間違いを防ぎ、簡単に宣言書を作成するテクニックを解説しています。

 

目次

第1章 EU適合宣言書とは 
第2章 EU指令の宣言書への要求事項 
第3章 フォームを利用した宣言書の書き方 
第4章 実務での宣言書作成のポイント 
第5章 よくある質問と注意点 
第6章 機械指令と低電圧指令の判別 
巻末資料 MSDオリジナル宣言書フォーム

第1章 EU適合宣言書とは

EU適合宣言書を作り始める前に知っておかなければならない基礎知識の説明します。

 

1. EU適合宣言書とは何か?

EU適合宣言書(Declaration of Conformity: DoC) とは、製品が、EU指令で要求される健康と安全と環境の必須要求事項に従っていることを示す法的な文書です。製造者は、EU適合宣言書を作成し、署名することで、製品のEU指令への適合に関して全ての責任を負うことになります。EU適合宣言書は、テクニカルファイル(技術文書)ができあがった後に作成します。また、CEマークを製品に貼りつけるためには、必ず作成しなければならない文書です。

<ポイント解説>

・製品の責任者が誰なのかを、当局が確認するための法的な文書です。

・通常は、製造者が責任者としてEU適合宣言書を作成し署名します。

・CEマークを付ける製品には、必ずEU適合宣言書が必要です。

 

2. 複数のEU指令に該当している場合には?

通常の製品の場合、該当するEU指令は複数になります。たとえば、オーディオビジュアル機器の場合は、低電圧指令、EMC指令、RoHS指令の3つの指令が該当すると考えられます。しかし、製品が複数のEU指令に該当する場合でも、作成するEU適合宣言書は1部だけです。

<ポイント解説>

・複数のEU指令に該当する場合でも、EU適合宣言書は1部にまとめる。

 

第6章 機械指令と低電圧指令の判別

製品が低電圧指令に該当するのか、それとも機械指令に該当するのかの判断が難しい場合があります。指令としての整合性を保つために、低電圧指令と機械指令は排他的な関係であり、どちらか一方のみが適用され、両方は適用されないこと。そして、低電圧指令の範囲を確認するためには、低電圧指令の規定のみならず、その公式ガイドブック、さらに機械指令とその公式ガイドブックを確認しなければならない。このふたつの点が判断が難しさの理由です。ここでは、機械指令と低電圧指令の判別のポイントを挙げていきます。

  

~~~続きは書籍でご確認願います。~~~ 

 

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