機械安全の法律・規格と設計手法

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 面接官はフェルミ推定で何を知りたかったのか?

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日頃は安全のことの話をしていますが、今日は、社員を採用するときに何を見るのかを、管理者の視点から話してみたいと思います。

 

 

フェルミ推定とは

フェルミ推定とは、予想もつかない数量をロジカルシンキング手法を用いて概算することです。

フェルミ推定(フェルミすいてい、英: Fermi estimate)とは、実際に調査することが難しいような捉えどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算することである。例えば「東京都内にあるマンホールの総数はいくらか?」「地球上に蟻は何匹いるか?」など、一見見当もつかないような量に関して推定する事、またはこの種の問題を指す。 <中略> フェルミ推定を模倣したケーススタディと呼ばれるテストが、80年代90年代のアメリカ企業の採用活動でよく行われていた。
【ウィキペディア(Wikipedia)】

 

フェルミ推定を学ぼう

さて、今回は、フェルミ推定について考えていきます。フェルミ推定を知りたい人は次のYouTubeがをご覧ください。

フェルミ推定は、ブログやYouTubeで紹介されています。その多くは、企業面接の対策であったり、最近では遊びやゲームとしてフェルミ推定の問題を使うといったものもあります。それらブログと同じ話をしても面白くないので、「面接官はフェルミ推定の問題で何を知りたかったのか?」について話してみたいと思います 。

 

面接官が知りたかったことは

外資系の大手コンサルティングファームならいざ知らず、日本の小さなコンサルティング会社にとって地頭が良い人材が欲しいのは当然ですが、フェルミ推定で必要な仮説思考・フレームワーク・抽象化思考を完璧に身に着けている学生が欲しい訳ではありません。だいたい、仕事でフェルミ推定を使ってアウトプットを出すことなどありません。そんなアウトプットでお客様からお金を頂くことなどできません。
面接官が確認したかったことは、この学生を自分の部下やチームの一員として受け入れるための論理的なコミュニケーション能力があるのかを確認したかったのです。面接の定番であるフェルミ推定の手順を知らないというのは、準備不足であり問題外ですが、実は完璧な回答ではなく少し突っ込みどころのある回答の方が面接官にとっては嬉しのです。学生の回答のあとに行う面接官の質問や指摘、たとえば「なぜその切り口を選んだのか」とか「MECEの漏れの指摘」に対して学生がどのように答えるのか、実際の業務でチームの一員として最終的にゴールに至る論理的な言葉のキャッチボールを行うことができるかどうかを確認したいのです。面接官は、フェルミ推定の問題の回答ではなく、面接官の質問に対する学生の回答で学生の「地頭力」を確認したかったのです

面接官はフェルミ推定の問題で学生の論理的なコミュニケーション能力を確認したかったのです。

 

MSDコンサルティング